恐竜や怪獣を作っちゃうぞ~

小さいお子さん連れのご家族からたまに頂く要望として、

恐竜や怪獣、人形などのものを作ってみたいです!

というものがあります。

もちろん、それらの制作は可能ではあるのですが、正直もったいないというのが本音です。

ひょうたん窯の陶芸体験作品は、当工房の作品として販売もしている作品と全く同じ土や釉薬を使い、同じ温度で焼き上げておりますので、日常使いの陶器としてはかなりの実用性や堅牢性を備えたものとなっています。つまり恐竜や怪獣を作るのにはオーバースペックなのです。

また、焼き上げる場合には芯がある構造だと水蒸気爆発のおそれがありますので、内部をくり抜いて空洞にする必要がありますし、焼いた時の土は少し柔らかくなりますので、重みで形が変形したり潰れたりするリスクもあります。

焼き上がった後に色塗りをする際も、焼いた後の表面は吸水性が少なくなりますので、密着度を高めるプライマーやペンキなどが必須となりかなりの出費になります。

つまり一言で言うと実用陶器制作を前提とした陶芸体験に恐竜作りは適していないのです。

イラスト素材:イラストレインさん

ですので、そういうご要望をいただいた時にはひょうたん窯では以下のように返答しています。

恐竜や怪獣や人形のようなものを作るのでしたら、紙粘土がオススメです

紙粘土なら、針金で芯を作って複雑な形もできますし、乾燥後に色塗りもできます

色塗り後にニス等で表面仕上げをすれば、それなりに耐水性や耐久性もあります

そして、ダメ押しでお父さんやお母さんにささやきます。

しかも紙粘土は百均とかでも置いててとっても安いですし、家でも思う存分作れますよ

ここまで言うと、ほとんどのお客様は

それもそうですよね~

紙粘土でやらせてみます(^o^)

と納得していただけるのですが、まれに

それでもやりたい!

というお客様も居られます。

その場合には以下のようなお願いをしております。

触れたら壊れるような構造にはしないで下さい

すぐ倒れるような形はダメです、安定感のある形にして下さい

上記条件を満たさない作品については、申し訳ありませんが焼成をお断りしております。

お客様より預かった作品は、乾燥、素焼き、釉薬掛け、窯詰め、窯出しなど幾つもの工程を経て完成しますが、触っただけで壊れるような作品やすぐに倒れるような作品は無事に焼き上げることすら困難です。仮に無事に焼き上がったとしても配送時にもそのような作品は当然壊れやすいということにもなります。

以上がお断りをする理由です。ご了承いただきますようお願い致します。